洛東遺芳館たより
◆平成22年 秋季展より 2010年10月1日(金)〜11月3日(水)

「物語絵展」
伊勢物語(多感な「昔男」の恋愛、友情、流離、別離など多岐にわたる内容が、和歌を中心に語られる小編)の屏風絵図。
源氏物語(紫式部によって創作された長編の虚構物語。主人公光源氏の一生とその一族たち、王朝文化の最盛期の宮廷貴族の生活の内実を優艶に、かつ克明に描き尽くしている)の絵巻物等。
平家物語(平清盛(きよもり)を中心とする平家一門の興亡を描いた歴史物語)の絵本。 その他、曽我物語・御伽婢子・栄花物語の版本など。

物語絵巻は、『枕草子』『伊勢物語』『源氏物語』『宇治拾遺物語』などを、独特の表現で描写し、特に『源氏物語絵巻』は、濃厚な色彩で貴族の生活を描き、家屋は屋根を省略した吹抜屋台で描かれていて、当時の住居の状況や建具の使用状況などが一望できる。

平成22年秋季展より 平成22年秋季展より
伊勢物語図・小色紙短冊張交 紙本著色、六曲一双 源氏之絵 月岡雪鼎作(1710〜1786) 絹本著色、一幅
   
平成22年秋季展より 平成22年秋季展より
平家物語 宇治川先陣 二四冊 大物浦海低之図 歌川国芳作(1797〜1861)大判三枚続
   
平成22年秋季展より 平成22年秋季展より
曽我物語 版本(寛文十一年刊)十二冊 源氏絵物語 歌川国貞作(1786〜1865)中判五四枚
   


◆平成22年 春季展より 2010年4月1日(木)〜5月5日(水)
「芝居絵と調度品展」
芝居絵(しばいえ)とは、歌舞伎関係の絵画の総称で、歌舞伎絵あるいは劇画ともいう。
楽屋や茶屋までを含めた劇場図から、舞台上の役者演技 の態、さらには役者の日常生活のようすなどを描いています。
調度品(婚礼)、里代の調度と呼ばれ、柏屋(現在の柏原家)の四代目九右衛門光忠に嫁いできた時、持参されたものです。
元禄時代(1688〜1703)の初期といわれております。
平成22年春季展より 平成22年春季展より
鳥居清長作(1752〜1815) 市川八百蔵と遊女 間判一枚 豊原国周作(1835〜1900) 東錦絵川中島 大判三枚続き
   
平成22年春季展より 平成22年春季展より
産椅子 耳盥と歯黒道具
   
平成22年春季展より 平成22年春季展より
双六盤・双六 振り袖